メンズファッションにおける定番のアクセサリーとして、確固たる地位を築いたピアス。その中でも特に、耳元でさりげなく、しかし確実に個性を主張できるメンズ 2連 ピアスに挑戦してみたいと考えている方が増えています。しかし、その一歩を踏み出す際には、「この位置はださいと思われないだろうか?」「そもそもピアスは何個がいいのだろう?」といった、デザイン以前の根源的な疑問や不安がつきものです。
また、おしゃれに見せるための具体的な組み合わせや、自分のスタイルに合った人気のブランド選び、片耳だけにピアスをつけるスタイルの是非についても、多くの人が悩むポイントでしょう。さらに深く掘り下げれば、ピアスを着ける位置や数に特定の意味はあるのか、古くから囁かれる「男性が右耳にピアスを2個つけるとどうなるのか」といった言い伝えの真偽を知りたい方もいるかもしれません。特に、これからピアスホールを増やそうと考えている方にとっては、デリケートな時期であるセカンドピアスにNGなデザインがあるかどうかも、見過ごせない重要な情報です。
この記事では、そうしたメンズ2連ピアスに関するあらゆる疑問を一つひとつ丁寧に解消し、あなたが自信を持っておしゃれを楽しむための情報を、具体的かつ網羅的に解説していきます。この記事を読めば、明日からあなたのピアススタイルが一段と洗練されるはずです。
- メンズ2連ピアスが「ださい」と思われないためのポイント
- 片耳ピアスや組み合わせで個性を出す方法
- ピアスの位置や個数が持つ意味
- 初心者向けの注意点や人気ブランド
おしゃれなメンズ 2連 ピアスの見せ
- 2連はださい?と思われる原因と対策
- 失敗しないピアスの位置はどこ?
- 片耳だけの装着もおしゃれ
- おすすめのピアスの組み合わせ5選
- ピアスを着ける位置や数の意味
2連はださい?と思われる原因と対策
結論から改めて言うと、メンズの2連ピアスは決してださいものではありません。国内外の多くのアーティストやファッショニスタが取り入れていることからもわかるように、正しくスタイリングすれば、非常に洗練された個性を引き立てるアクセサリーとなります。しかし、一部で「ださい」というネガティブな印象を持たれてしまう背景には、いくつかの明確な理由が存在することも事実です。
2連ピアスが「ださい」に見える主な原因
ピアスの位置が不適切
最も多い失敗例が、ピアスの位置です。特に耳たぶの中心より内側(顔側)に寄りすぎているケースでは、フープやリングタイプのピアスが耳たぶに食い込んでいるように見え、窮屈でアンバランスな印象を与えてしまいます。
2つのホールの間隔や角度が悪い
2つのピアスホールの間隔が近すぎるとピアス同士がぶつかり、逆に離れすぎていると間延びして見えます。また、セルフピアッシングでありがちなのが、正面から見たときに左右の耳でピアスの位置や角度が非対称になってしまうことです。これは全体的に歪んだ印象を与え、だらしなく見えてしまう原因になります。
ファッションとの不一致
例えば、フォーマルなスーツスタイルに、過度にハードなデザインのピアスを合わせるなど、ピアス自体のデザインとその日の服装のテイストが合っていない場合、耳元だけが悪目立ちしてしまいます。アクセサリーもコーディネートの重要な一部であるという意識を持つことが大切です。
メンズファッションの基本知識を徹底解説 – メンズコスメケア図鑑
清潔感の欠如
ピアスホール周辺のケアを怠ったり、ピアスの手入れが不十分だったりすると、不衛生な印象を与えかねません。アクセサリーのおしゃれは、清潔感があってこそ成り立ちます。
これらの原因を避けるためには、ピアスを開ける前の入念なプランニングが何よりも重要です。もし自分で開ける場合は、消毒した上で水性のペンなどを使って理想の位置に印をつけ、手鏡と置き鏡を駆使して正面・横顔・斜めと、あらゆる角度からバランスを確認することをおすすめします。2つのホールの間隔は、一般的に8mm〜1cm前後が最もバランスが良いとされていますが、耳の形や大きさによって微調整が必要です。
もし少しでも不安があるなら、ピアッシングに対応している専門の医療機関で相談しながら開けてもらうのが最も確実で安全な方法です。費用はかかりますが、衛生管理が徹底されており、理想の位置に正確に開けてもらえるため、結果的に満足度は高くなるでしょう。
このように、いくつかの基本的なポイントに注意すれば、2連ピアスが「ださい」と思われるリスクは大幅に減らせます。むしろ、あなたの個性を際立たせる洗練された武器となるはずです。
失敗しないピアスの位置はどこ?
ピアスの印象を決定づける最も重要な要素、それが開ける「位置」です。どこにホールを開けるかによって、あなたの雰囲気や選べるピアスのデザイン、さらにはケアの難易度まで大きく変わってきます。ここでは、メンズピアスで特に人気があり、初心者でも失敗しにくい定番の位置から、少し個性的な位置まで詳しく紹介します。
最も定番の「イヤーロブ」
イヤーロブはいわゆる「耳たぶ」のことであり、ファーストピアスを開ける場所として最も一般的です。この部位は脂肪が多く、軟骨がないためピアッシング時の痛みが比較的少なく、ピアスホールの安定も早い傾向にあります。そのため、ピアスの種類もスタッド、フープ、チェーンなどあらゆるデザインに対応でき、初心者から上級者まで幅広く楽しまれています。
2連ピアスにする場合、耳たぶの中央よりも少し下、そして耳の輪郭から5mm〜8mmほど内側に開けるのが、いわゆる黄金バランスとされています。この位置であれば、様々なサイズのリングやフープタイプのピアスも耳たぶに不自然に引っかかることなく、きれいに装着できます。逆に、耳のフチに近すぎると、ピアスの重みや何かに引っ掛けた際に耳が裂けてしまう「耳垂裂(じすいれつ)」というリスクが高まるため、注意が必要です。
さりげない個性を出す「ヘリックス」
ヘリックスは、耳の上部のフチ部分の軟骨を指します。イヤーロブに比べるとピアッシング時の痛みは感じやすいですが、髪の毛の隙間からチラリと見えるその存在感は、さりげないおしゃれを演出したい方に非常に人気があります。イヤーロブにシンプルなスタッドを1つ、そしてヘリックスに細めのリングを1つ、といった非対称な組み合わせも非常にスタイリッシュで洗練された印象を与えます。
ただし、ヘリックスは髪の毛や衣服、寝具などに引っかかりやすく、ピアスホールが安定するまでに時間がかかる(半年〜1年程度)ことも覚えておく必要があります。トラブルを防ぐためにも、安定するまではできるだけシンプルな形状のピアスを選び、丁寧なアフターケアを心がけることが重要です。
メンズピアスの人気位置と特徴
ピアスの位置選びは、どのような自分を演出したいかというセルフプロデュースの一環です。それぞれの位置の特徴を理解し、自分に合った場所を見つけましょう。
位置の名称 | 場所 | 特徴 | 痛み・安定期間の目安 |
---|---|---|---|
イヤーロブ | 耳たぶ | 最も定番で痛みが少ない。ピアスの種類が豊富で初心者におすすめ。 | 痛み:小 / 安定:約1〜3ヶ月 |
ヘリックス | 耳上部の軟骨 | さりげなく個性を主張できる。イヤーロブとの相性も抜群。 | 痛み:中 / 安定:約半年〜1年 |
トラガス | 耳の穴の前にある三角の軟骨 | 小さめのピアスでも目立ちやすい。上級者向けのおしゃれな位置。 | 痛み:中〜大 / 安定:約半年〜1年 |
アウターコンク | 耳上部の平らな軟骨 | 面積が広く、やや大ぶりのデザインも映える。海外でも人気。 | 痛み:中 / 安定:約半年〜1年 |
どの位置に開けるにせよ、ピアッシングは医療行為ではありませんが、身体に穴を開ける行為です。特に軟骨ピアスは、独立行政法人国民生活センターからも注意喚起が出ているように、細菌感染などの皮膚トラブルが起きやすいため、正しい知識を持ってアフターケアを徹底することが、安全におしゃれを楽しむための絶対条件です。
片耳だけの装着もおしゃれ
2連ピアスを両耳にシンメトリーでつけるスタイルも良いですが、あえて片耳だけに2つのピアスを装着するアシンメトリースタイルも、ファッショニスタの間で非常に人気があります。左右非対称にすることで、計算された「抜け感」や「こなれ感」を演出し、よりファッショナブルで洗練された印象を与えることができます。
では、片耳だけにつける場合、多くの人が悩むのが「左右どちらの耳につけるべきか」という問題です。
「男性は左耳につけるのが普通って聞いたことがあるけど、本当なのかな?右耳だけだと、何か特別な意味があったりして変に思われないか心配…」
このような疑問を持つ方は少なくありません。確かに、そのルーツは中世ヨーロッパの騎士の風習にまで遡るとされ、「男性は大切な女性を守るため左側を歩かせ、自らの左耳に『守る強さ』の象徴としてピアスをつけた」という説が存在します。この名残から「男性は守る側の左耳、女性は守られる側の右耳」にピアスをつけるのが一般的、という考え方が生まれました。しかし、これはあくまで数百年も前の歴史的な言い伝えの一つに過ぎないということを理解しておく必要があります。
現代のファッションにおいて、ピアスをどちらの耳につけるかに厳格なルールや強制力は一切ありません。国内外の多くのアーティストやモデル、俳優たちも、自身のスタイルやその日のコーディネートに合わせて左右関係なく自由な発想でピアスを楽しんでいます。右耳に2連ピアスをつけていたとしても、それが直接的に特別な意味を持つことはなく、周囲から奇異の目で見られることもまずないでしょう。
むしろ、自分の顔の輪郭や髪型、利き顔(写真写りが良いと感じる側)などを考慮して、より魅力的に見える側を選ぶのが合理的です。例えば、顔の左側にアクセントを置きたい場合や、左側から見られることが多いライフスタイルの場合は左耳に、といった具合です。どちらか片方の耳にピアスを集中させることで、見る人の視線を効果的に集め、印象的な横顔を演出する効果も期待できます。自分の好きな方に、自信を持って装着することが一番のおしゃれと言えるでしょう。
おすすめのピアスの組み合わせ5選
2連ピアスの最大の魅力であり、醍醐味とも言えるのが、異なるデザインのピアスを自在に組み合わせることで、無限のスタイリングを楽しめる点にあります。同じ2つのホールでも、組み合わせ次第でクールにも、エレガントにも、カジュアルにも印象を変化させることができます。ここでは、誰でも簡単におしゃれに見えて、応用も効くおすすめの組み合わせを5パターン、具体的なスタイリングのコツと共に紹介します。
1. フープ × スタッド:王道にして至高のバランス
最も王道であり、どんなファッションにも合わせやすい失敗のない組み合わせです。耳たぶの下側のホールにシンプルなフープピアスを、そして上側のホールに小ぶりなスタッドピアス(一粒石、地金のみのボール、小さなモチーフなど)をつけることで、動と静のバランスが取れた安定感のあるスタイルが完成します。初心者の方は、まずこの「黄金比」とも言える組み合わせから試してみるのがおすすめです。きれいめからカジュアルまで、シーンを選ばない万能さが魅力です。
2. 太めのフープ × 細めのフープ:統一感と立体感の両立
同じフープピアスでも、幅や直径(内径)の大きさを変えることで、単調にならず立体感が生まれます。例えば、下に幅のあるがっしりとしたフープをつけ、上にそれよりも華奢で細いフープを合わせると、統一感がありながらも奥行きのある、洗練された印象になります。素材や色をシルバーで統一すればクールに、ゴールドで統一すればラグジュアリーな雰囲気を演出できます。
3. スタッド × チェーン:動きで魅せる上級スタイル
耳元に動きと華やかさをプラスしたいなら、チェーンタイプのピアスを取り入れるのが効果的です。片方のホールをシンプルなスタッドピアスにして固定し、もう片方を歩くたびにしなやかに揺れるチェーンタイプにすることで、静的な魅力と動的な魅力が融合した、アシンメトリーなスタイルが際立ちます。特に横顔の印象を強くしたい時におすすめの組み合わせです。
4. ブラック × シルバー:色の対比で魅せるモード感
色でコントラスト(対比)をつけるのも、一気におしゃれ上級者に見えるテクニックです。例えば、ブラックコーティングされたフープピアスと、輝きのあるシルバーのスタッドピアスを組み合わせると、互いの色が引き立ち、クールでモードな雰囲気を強く演出できます。この時、ピアスの素材感(光沢があるか、マットかなど)を統一し、色だけを大胆に変えるのが、まとまりを出すためのポイントです。
5. モチーフ × シンプルリング:主役を引き立てる名脇役
クロス(十字架)やスター(星)、フェザー(羽根)など、デザイン性の高いモチーフピアスを主役にしたい場合の組み合わせです。主張の強いモチーフピアスをどちらか一方のホールにつけ、もう一方は可能な限り装飾のないごくシンプルな細いリング(フープ)にすることで、主役のデザインが最大限に引き立ちます。足し算だけでなく、引き算を覚えることで、ごちゃごちゃした印象にならず、本当に見せたいものを際立たせるスタイリングが可能です。
ピアスを着ける位置や数の意味
ピアスについて調べていると、その位置や数によって特定の意味があるという話を目にすることがあります。これは、主に西洋の歴史的な背景や、日本独自のジンクス(縁起担ぎ)に由来するものです。アクセサリーの豆知識として知っておくと面白いですが、現代の日常生活において、これらの意味を厳密に気にする必要はほとんどないと言って良いでしょう。
どのような意味合いが語られてきたのか、その背景と共に見ていきましょう。
参考:ピアスにまつわる言い伝えとその背景
- 左耳のピアス: 「勇気」「誇り」「強さ」を象徴し、「守る人」を意味すると言われてきました。これは、前述の通り中世ヨーロッパの騎士が、利き手である右手で剣を抜くため、守るべき女性を常に左側に歩かせていたという風習に由来します。大切な人を守る側の耳、という意味合いが込められていたのです。
- 右耳のピアス: 左耳とは対照的に、「優しさ」「運命」「甘美」などを象徴し、「守られる人」を意味するとされています。騎士に守られる女性側の耳、という考え方から、女性らしさのシンボルと考えられていました。
- 奇数のピアス: 日本や中国の陰陽思想では、奇数は「陽(=活動的、ポジティブ)」、偶数は「陰(=静的、ネガティブ)」の性質を持つとされています。この影響から、日本では七五三や節句などお祝い事が奇数日に行われることが多く、「割り切れない奇数=縁起が良い」という文化が根付きました。ピアスの数も奇数にすると運気が上がる、というジンクスはここに由来します。
これらの意味合いは、あくまで特定の時代や文化圏における価値観から生まれたものです。特に日本では、ジェンダーレスの考え方が浸透し、ファッションの多様性が当たり前になった現代において、ピアスの位置や数がその人のセクシュアリティや人格と直接結びつけられることは、まずありません。
現代におけるピアスは、宗教的な意味や社会的な役割を示すためのものではなく、純粋に個人のアイデンティティやセンスを表現するための、おしゃれなアクセサリーとして広く認識されています。そのため、これらの興味深い言い伝えは豆知識として楽しみつつも、それに縛られることなく、自分のファッションや好みに合わせて、自由な位置に好きな数のピアスを楽しむのが最もスマートな選択です。
メンズ 2連 ピアスに関する疑問とブランド
- ピアス何個がいい?男性の理想的な数
- 右耳にピアスを2個つけるとどうなる?
- セカンドピアスにNGなデザインとは
- 人気のメンズピアスブランド5選
- 自分らしいメンズ 2連 ピアスを楽しもう
ピアス何個がいい?男性の理想的な数
これからピアスを楽しもうとする男性が一度は必ず悩むのが、「ピアスの適切な数」です。結論として、ファッションに絶対的な正解はありませんが、一般的に多くの人に好印象を持たれやすいのは両耳合わせて2〜3個までとされています。この数が支持される背景には、いくつかの理由があります。
まず、多すぎるピアスは、見る人によっては「威圧感」や「近寄りがたさ」を感じさせてしまう可能性があるためです。特に初対面の相手やフォーマルな場では、誠実さや清潔感が重視されるため、ピアスの数は控えめな方が無難と考える人が多い傾向にあります。片耳に1つずつ(合計2個)、あるいは片耳に2連(合計2個)といったスタイルは、個性を演出しつつも、すっきりとした印象を保てるため、バランスの取れた選択と言えるでしょう。
もちろん、ファッションは自己表現の手段ですから、これ以上の数をつけてはいけないわけではありません。ストリート系やロック、パンク系のファッションでは、多くのピアスをつけることが一つのスタイルとして確立しています。大切なのは、自分の目指すスタイルや、その日のTPO(時・場所・場合)を意識することです。
シーン別で考えるピアスの数とスタイル
TPOに応じてピアスの数やデザインを柔軟に調整できるのが、真のおしゃれ上級者です。
- ビジネスシーン:原則として外すのが無難ですが、業界(クリエイティブ、アパレルなど)によっては許容される場合も。その際は、ごく小ぶりでシンプルなスタッドピアスを片耳に1つ程度に留めましょう。
- フォーマルな場(冠婚葬祭など):結婚式などのお祝いの席では許容されることもありますが、お悔やみの席では必ず外すのがマナーです。
- プライベート:友人との集まりやデートなど、プライベートな時間では自分の好きな数、好きなデザインのピアスを自由に楽しむのが一番です。
最終的には、自分が心地よいと感じる数がベストですが、周囲に与える印象も考慮したい場合は、「両耳で合計3個まで」を一つの目安として覚えておくと良いでしょう。
右耳にピアスを2個つけるとどうなる?
この疑問は、先述した「ピアスの意味」と深く関連しており、特に男性が気にしやすいポイントです。過去の風習において、右耳は「女性らしさ」の象徴とされ、男性が右耳にのみピアスをつけることは、特定のセクシュアリティ(同性愛)を示すサインと見なされる時代があった、という説は確かに存在します。
しかし、重ねて強調しますが、現代の日本においては、その特殊な意味合いはほぼ失われています。グローバル化によって多様な価値観が受け入れられ、SNSの普及によって誰もが自由に個性を発信できるようになった現代社会において、ピアスの位置だけでその人のアイデンティティを判断するような風潮は、もはや過去のものです。
男性が右耳に2連ピアスをつけていても、周囲の人がそれを特別な意味で捉えることはまずなく、「ファッション感度の高い、おしゃれな人だな」と認識するのが一般的です。海外の特定の歴史あるコミュニティや、ごく一部の文化圏では古い価値観が残っている可能性もゼロではありませんが、少なくとも日本国内での日常生活において、過度に心配する必要は全くありません。
結論として、男性が右耳にピアスを2個つけたとしても、それは確立されたファッションスタイルの一つであり、社会的に何ら問題はありません。左右どちらにつけるかという些細な点に悩むよりも、自分の顔立ちや髪型に合っているか、全体のコーディネートと調和が取れているか、といった美的な視点で位置を選ぶことの方が、はるかに重要です。
セカンドピアスにNGなデザインとは
数ヶ月間ファーストピアスをつけ続け、ようやくピアスホールが完成に近づいた時期。次につける「セカンドピアス」を心待ちにしている方も多いでしょう。しかし、この時期のピアスホールは、まだ皮膚が薄く非常にデリケートな状態です。ここでデザインや素材選びを間違えると、ホールの変形や炎症、最悪の場合は金属アレルギーの発症といった深刻なトラブルにつながる可能性があります。
安全にピアスを楽しむために、セカンドピアスとして避けるべきNGなデザインや素材をしっかりと理解しておきましょう。
セカンドピアスに不向きなデザイン・素材
- 大ぶりで重いピアス
重さでまだ柔らかいホールに負担がかかり、ホールが下に伸びてしまう原因になります。フープやチェーンタイプも、髪や衣服、タオルなどに引っかかりやすく、ホールを傷つけるリスクが高いため避けるべきです。 - 複雑な形状のモチーフ
凹凸が多いデザインは、皮脂やシャンプーの洗い残しなどの汚れが溜まりやすく、細菌が繁殖して炎症を起こす原因になりかねません。 - ポスト(軸)が細すぎるピアス
ファーストピアス(通常16G=約1.2mm)より細いポスト(20G=約0.8mmなど)のピアスを長時間つけると、不安定なホールがその細いポストに合わせて縮んでしまい、将来的に太い軸のピアスが入らなくなる可能性があります。 - アレルギーを起こしやすい素材
安価なファッションピアスに多用されるニッケル、クロム、真鍮、合金などは、汗で金属イオンが溶け出し、金属アレルギーを引き起こすリスクが高い代表的な素材です。
では、どのようなピアスがセカンドピアスとして最適なのでしょうか。それは、「シンプル」で「引っかかりにくく」、そして「アレルギー対応の高品質な素材」でできたものです。
具体的には、軸がまっすぐなスタッドタイプが最も適しています。素材については、一般社団法人 日本アレルギー学会のウェブサイトでも解説されているように、金属アレルギーは汗などで溶け出した金属イオンが原因で引き起こされるため、イオン化しにくい安定した金属を選ぶことが重要です。推奨されるのは、医療用器具にも使われるほど安全性が高いサージカルステンレス(SUS316L)、チタン、あるいは貴金属である18金(K18)やプラチナ(Pt900以上)です。
ピアスホールが完全に完成し、強度を持つまでの約半年〜1年間は、見た目のおしゃれを少しだけ我慢して、将来のトラブルを防ぐために安全性を最優先したピアスを選びましょう。
人気のメンズピアスブランド5選
「セカンドピアスも安定したし、いよいよ本格的におしゃれなピアスを選びたいけど、どこで買えばいいか分からない」という方のために、メンズファッションシーンで長年人気と評価の高い、信頼できるピアスブランドを5つ厳選して紹介します。それぞれにデザインの方向性やコンセプトが異なるので、自分の目指すスタイルに合うブランドがきっと見つかるはずです。
ブランド名 | 特徴 | 価格帯の目安 | おすすめのスタイル |
---|---|---|---|
LION HEART (ライオンハート) |
1996年創業の日本のアクセサリーブランド。「常に変化を恐れず、新たな価値観をシェアし続ける」をコンセプトに、シンプルで洗練されたデザインが豊富。日常使いしやすく、初めて本格的なピアスを買う方にも最適です。サージカルステンレス製も多く、金属アレルギーに配慮したアイテムも充実しています。(参照:LION HEART 公式サイト) | ¥4,000 ~ ¥15,000 | きれいめ、カジュアル、シンプル |
Artemis Kings (アルテミスキングス) |
日本のシルバーアクセサリーブランド「アルテミスクラシック」の姉妹ブランド。ゴシックやアンティーク調のデザインを得意とし、王冠や十字架、翼などの幻想的なモチーフが多く、繊細で美しい彫刻が魅力。シルバー925をメイン素材としています。 | ¥6,000 ~ ¥20,000 | ロック、V系、ストリート |
CHROME HEARTS (クロムハーツ) |
1988年にアメリカで設立された、言わずと知れたシルバーアクセサリー界の帝王。重厚感と圧倒的な存在感を放つデザインが魅力。クロスやダガー、フローラルといったハードなモチーフが人気で、世界中のミュージシャンやセレブリティに愛用されています。 | ¥40,000 ~ | ラグジュアリーストリート、バイカー |
TAKEO KIKUCHI (タケオキクチ) |
日本の人気ファッションブランドが手掛けるアクセサリーライン。シンプルながらもブランドロゴやストーン、エポキシ樹脂などで上品なアクセントを加えたデザインが多く、大人の男性がさりげなく身につけるのに最適。ギフトにも喜ばれます。 | ¥6,000 ~ ¥10,000 | きれいめ、ビジネスカジュアル、トラッド |
DIESEL (ディーゼル) |
イタリア発のプレミアム・カジュアル・ブランド。アパレル同様、ブランドの象徴であるモヒカンロゴなどを大胆にあしらった、個性的で遊び心に満ちたデザインが特徴。ファッションのアクセントとして高い効果を発揮します。 | ¥9,000 ~ ¥20,000 | カジュアル、ストリート、モード |
これらのブランド以外にも、国内外には魅力的なメンズピアスを展開するブランドが無数に存在します。まずは自分の好きなファッションのテイストや雑誌、憧れの人物などを参考に、それに合うブランドから探してみると、長く愛用できるお気に入りの一つが見つかりやすいでしょう。
自分らしいメンズ 2連 ピアスを楽しもう
この記事では、メンズ2連ピアスに関する様々な情報や注意点について詳しく解説してきました。最後に、この記事の重要なポイントをまとめます。
- メンズの2連ピアスはおしゃれな自己表現の一つ
- ださい印象は位置とデザインの工夫で避けられる
- 定番の位置は耳たぶの中央よりやや下で外側寄り
- ホールを開ける際は左右のバランスを鏡で確認する
- 片耳だけに2個つけるアシンメトリースタイルも人気
- フープとスタッドの組み合わせは初心者におすすめの王道
- 異なるサイズや色のピアスを合わせるのも上級テクニック
- ピアスの位置や数が持つ意味は現代では気にしなくて良い
- 男性のピアスの数は両耳合計で2〜3個が一般的
- ファッションとして右耳に2個つけても全く問題ない
- セカンドピアスはシンプルで安全な素材を選ぶことが最重要
- ホールが安定するまでは大ぶりで複雑なデザインは避ける
- サージカルステンレスやチタンはアレルギーが起きにくくおすすめ
- 自分のファッションスタイルに合ったブランドを見つけよう
- 最終的にはルールに縛られず自分らしく楽しむことが大切