「男子のメイクの順番は?」と、メンズメイクのやり方について悩んでいませんか。自己流で始めてみたものの、思ったような仕上がりにならなかったり、そもそも何から揃えればいいのか分からなかったり…。特にメイク初心者の方であれば、化粧水やbbクリームといった基本的なアイテムを使う順番でさえ、迷ってしまうのは当然のことです。さらに、アイシャドウなど目元のメイクに挑戦してみたいけれど、「周りから気持ち悪いと思われないだろうか」という不安がよぎることもあるでしょう。この記事では、そんなあなたの疑問や不安を解消するために、基本的なメンズメイクの順番はもちろん、初心者向けのセットやアイテムの選び方、さらには「下地を塗ったら白いカスがポロポロと出てくるのはなぜ?」といった具体的なトラブルシューティングまで、網羅的に、そして徹底的に解説していきます。
- メンズメイクの正しい手順
- 初心者でも揃えやすい最低限のアイテム
- バレにくく自然に見せるメイクのコツ
- よくあるメイクの悩みと解決策
基本的なメンズメイクの順番とやり方
- 男子のメイクの順番は?
- まずは最低限のアイテムから始めよう
- 初心者セットで揃えるのもおすすめ
- 最初のステップは化粧水での保湿
- 正しいbbクリームの順番と塗り方
- bbクリームの詳しいやり方
男子のメイクの順番は?
メンズメイクを成功させるための最も重要な鍵は、正しい順番で行うことです。料理で美味しいものを作るのに手順があるように、メイクにも美しい仕上がりを実現するためのセオリーが存在します。基本の流れは、「スキンケア → ベースメイク → ポイントメイク」という3つの大きなブロックで構成されています。この順番を守ることで、メイクのノリが格段に良くなり、時間が経っても崩れにくい、清潔感のある自然な仕上がりを目指せるのです。
具体的には、以下の表のようなステップで進めていきます。もちろん、表にある全ての工程を毎日必ず行う必要はありません。あなたの目的やその日の予定に合わせて、必要な工程を取捨選択して大丈夫です。まずは基本となるベースメイクまでをしっかりとマスターし、自信がついてきたら眉や目元などのポイントメイクに挑戦するのが、上達への一番の近道と言えるでしょう。
ステップ | カテゴリ | 主な工程 | 目的と役割 |
---|---|---|---|
STEP1 | スキンケア | 洗顔 → 化粧水 → 乳液 | 【メイクの土台作り】 肌のコンディションを整え、潤いを与えることでメイクが崩れるのを防ぎます。いわば、絵を描く前のキャンバスを整える作業です。 |
STEP2 | ベースメイク | 日焼け止め → 化粧下地 → BBクリーム・ファンデーション → コンシーラー → フェイスパウダー | 【肌印象の決定】 肌の色ムラ、青ひげ、ニキビ跡などをカバーし、均一で清潔感のある肌を演出します。顔全体の印象を決定づける最も重要なパートです。 |
STEP3 | ポイントメイク | アイブロウ(眉) → アイシャドウ(目元) → リップクリーム | 【個性の演出と仕上げ】 眉を整えて顔の印象を引き締め、目元や唇に自然な血色感や立体感を加えます。やりすぎず、さりげなく個性をプラスする工程です。 |
特にメンズメイク初心者のうちは、スキンケア、BBクリーム、そして眉を整えるアイブロウの3点だけでも、驚くほど顔の印象は洗練されます。まずはこの3つのステップを確実に自分のものにすることから始めてみてください。
まずは最低限のアイテムから始めよう
メンズメイクを始めたいと思っても、コスメカウンターやドラッグストアに並ぶ無数の商品を前に「一体、何から揃えれば良いんだ…」と途方に暮れてしまう方も多いはずです。しかし、安心してください。結論から言うと、プロのメイクアップアーティストのように、最初から全てを完璧に揃える必要は全くありません。まずは、メイクの基本となる「これだけは押さえておきたい」という最低限のアイテムから手に入れることを強くおすすめします。
これさえあれば、明日からでもメンズメイクを始められる、という必須アイテムは以下の通りです。それぞれの役割と合わせて確認していきましょう。
最低限揃えたいメンズメイクアイテム
- 洗顔料・化粧水・乳液:メイクそのものではありませんが、美しい仕上がりを実現するための最も重要な土台です。肌のコンディションを整えるために必須となります。
- BBクリーム:日焼け止め、下地、ファンデーションの機能が一つになったオールインワンアイテム。色ムラや軽いニキビ跡をカバーし、肌を均一に見せてくれます。まさに初心者のための強い味方です。
- アイブロウペンシル:眉毛の薄い部分を描き足したり、全体の形を整えたりします。眉は顔の印象の8割を決めると言われるほど重要なパーツです。
- クレンジング料:メイクを落とすために必要不可欠です。BBクリームなどのメイク製品は油性の汚れであるため、通常の洗顔料だけでは完全に落としきれません。肌トラブルを防ぐためにも必ず用意しましょう。
これらのアイテムは、ドラッグストアやバラエティショップ、Amazonや楽天市場といったネット通販で気軽に購入できます。特にBBクリームは、1本で肌の悩みを広範囲にカバーしてくれるため、まず最初に手に入れたいアイテムと言えるでしょう。まずはこの基本セットから、メンズメイクの世界に足を踏み入れてみてください。
初心者セットで揃えるのもおすすめ
アイテムを一つひとつ吟味して選ぶのが難しい、あるいは「選ぶ時間がないから手っ取り早く始めたい」と感じる方には、「初心者セット」や「スターターキット」として販売されている製品を選ぶという、非常に賢い選択肢もあります。
初心者セットを利用する最大のメリットは、メイクに必要な基本的なアイテムが、そのブランドの推奨する最適な組み合わせで揃っている点です。製品開発のプロが選んだラインナップなので、アイテム同士の相性を心配する必要がありません。また、個別に購入するよりも価格が抑えられているケースが多く、コストパフォーマンスに優れているのも大きな魅力です。
一方で、もちろんデメリットも存在します。最大の注意点は、セット内容が固定されているため、自分の肌質や肌色に合わない製品が入っている可能性があることです。例えば、乾燥肌なのにさっぱりタイプの化粧水が入っていたり、BBクリームの色が自分の肌に合わずに白浮きして不自然な印象になってしまったりするリスクが考えられます。
初心者セットを選ぶ際の注意点
セットを購入する際は、特にBBクリームやファンデーションの色展開を必ず確認しましょう。可能であれば、店頭のテスターで実際に自分の肌(顔と首の境目であるフェイスラインがベスト)で色味を試してみるのが最も確実です。もしネット通販などで試せない場合は、自分の肌色より少し暗めの色を選ぶと、白浮きする失敗を避けやすい傾向にあります。商品の口コミやレビュー動画などを参考にするのも良い方法です。
このように、初心者セットにはメリットとデメリットの両方があります。アイテム選びの手間を省きたいか、それとも一つひとつ自分の肌に合うものをじっくり選びたいか、ご自身の性格やメイクへの知識レベルを考慮して、最適な方法を選択することが大切です。
最初のステップは化粧水での保湿
メンズメイクを成功させる上で、技術やアイテム以上に重要と言っても過言ではないのが、全ての土台となる「スキンケア」、特に化粧水による徹底した保湿です。なぜなら、メイク前の肌が乾燥していると、BBクリームがうまくのらずに粉を吹いたようにムラになったり、肌が潤いを補おうとして皮脂を過剰に分泌し、テカリやメイク崩れの原因になったりするからです。
男性の肌は、女性に比べて水分量が少なく皮脂量が多いため、乾燥しやすく、同時にテカリやすいという複雑な特性を持っています。(出典:資生堂メン公式サイト「メンズスキンケアの基本ステップ」)このため、自己流のケアでは肌内部が乾燥している「インナードライ」状態に陥りやすいのです。だからこそ、正しい順番での保湿が不可欠となります。
メイク前のスキンケアは、以下の順番で丁寧に行いましょう。
メイク前の基本スキンケア手順
- 洗顔:まず、洗顔料を手のひらでしっかりと泡立てます。たっぷりの泡をクッションにして、肌を直接擦らないように、Tゾーン(おでこ・鼻)などの皮脂が多い部分から優しく洗い流します。熱いお湯は肌の乾燥を招くため、ぬるま湯ですすぐのがポイントです。
- 化粧水:清潔なタオルで優しく水分を押さえたら、間髪入れずに化粧水を手に取ります。500円玉大を目安に、顔全体を包み込むように優しくハンドプレスして、角質層のすみずみまで水分を補給します。
- 乳液(またはクリーム):化粧水で補給した水分が蒸発して逃げないように、10円玉大の乳液やクリームの油分でしっかりと蓋をします。これにより、肌の潤いを長時間キープし、外部の刺激からも肌を守ります。
「ベタつくのが嫌だから乳液は使わない」という男性も多いですが、それはかえってテカリを助長する原因になりかねません。肌が乾燥を感知すると、潤いを補おうとして余計に皮脂を分泌してしまうのです。乾燥肌の人はもちろん、脂性肌の人でも、適度な油分で保湿バランスを整えることは非常に重要ですよ。
このスキンケアのステップを丁寧に行うことで、メイクの持ちが格段に良くなり、日中の肌トラブルを未然に防ぐことができます。面倒に感じるかもしれませんが、美しい仕上がりを目指すなら、メイク前の保湿は絶対に省略できない最も重要な工程です。
男のスキンケアは最低限でOK!初心者向け基本ガイド – メンズコスメケア図鑑
正しいbbクリームの順番と塗り方
丁寧なスキンケアで最高のキャンバス(肌)を整えたら、いよいよベースメイクの中心であるBBクリームを塗っていきます。BBクリームは、その手軽さと機能性の高さから、メンズメイク初心者が最初に手に取るべきアイテムの筆頭です。
BBクリームを塗る正しい順番は、スキンケアが完了し、肌の表面がベタつかず、サラッとなじんだ直後です。乳液などが肌表面に残っている状態で塗ると、ヨレやムラの原因になるため、しっかりと浸透させるか、軽くティッシュオフしてから次のステップに進みましょう。
もし日焼け止めを別途使用する場合は、「スキンケア → 日焼け止め → BBクリーム」の順番になります。ただし、消費者庁の表示ルールにもあるSPF/PA値が高いBBクリームも多いため、日常生活であればBBクリーム単体で紫外線対策が完了することも多いでしょう。
BBクリームの基本的な塗り方は、以下の「5点置き」をマスターすれば誰でも簡単です。
BBクリームの基本ステップ
- 適量を取る:まず、パール1粒大(直径7mm程度)のBBクリームを清潔な手の甲に出します。一度にたくさん顔に乗せると厚塗りの原因になるため、必ず少量から始めるのが成功の鍵です。
- 5点に置く:出したクリームを指先に取り、顔の中でも面積が広く、カバーしたい箇所が多い「おでこ・両頬・鼻先・あご」の5点に均等に置きます。
- 内側から外側へ伸ばす:顔の中心(鼻や頬)から外側(フェイスライン)に向かって、中指と薬指の腹を使って優しく伸ばしていきます。力を入れすぎず、肌の上をスーッと滑らせるイメージです。
- なじませる:顔全体に伸ばし終えたら、指や手のひら全体で顔を包み込むように優しくハンドプレスします。これによりクリームが肌に密着し、崩れにくくなります。さらにメイクスポンジで軽く叩き込むようにすると、余分な油分が吸収され、より自然でプロフェッショナルな仕上がりになります。
厚塗りは、清潔感を損なう最大の敵です。ニキビ跡や濃いクマなど、特に隠したい部分がある気持ちは分かりますが、その部分だけを隠そうとして全体にクリームを重ねるのは絶対に避けましょう。厚塗りは「いかにもメイクしてます」という不自然さを生み出し、毛穴落ちやヨレの原因にもなります。気になる部分は、後から紹介するコンシーラーでピンポイントにカバーするのが、洗練されたメンズメイクの正解です。
bbクリームの詳しいやり方
基本的な塗り方をマスターしたら、次は「まるで素肌そのものがキレイ」と錯覚させるような、ワンランク上の仕上がりを目指すための詳しいやり方とコツを見ていきましょう。プロのような仕上がりを左右する重要なポイントは「自分に最適な色選び」と「悩みに合わせた部分的なカバーテクニック」の2点です。
自分に合った色の選び方
BBクリーム選びで最も多くの人が失敗するのが、この色選びです。自分の肌色に合わないものを使うと、顔だけが白く浮いてしまったり(通称:白浮き)、逆に顔色が悪くくすんで見えたりします。
最適な色を選ぶ際の絶対的なポイントは、顔と首の境目である「フェイスライン」の色に合わせることです。多くの方が手の甲で色を試しがちですが、顔と手の色味は日焼けの度合いなどが異なり、意外と違うものです。可能であれば、店頭のテスターをフェイスラインに少量塗り、首の色と自然になじむカラーを選びましょう。色選びに迷った場合は、自分の肌色よりワントーン暗めの色を選ぶと白浮きしにくく、自然な印象に仕上がります。
パーソナルカラーも参考に
より自分に似合う色を見つけたい方は、「イエローベース(黄み寄りの肌)」や「ブルーベース(青み寄りの肌)」といったパーソナルカラー診断を参考にしてみるのもおすすめです。自分がどちらのタイプかを知ることで、ファンデーションの色選びだけでなく、似合う服の色なども分かるようになります。
悩み別のカバーテクニック
手強い青ひげや寝不足のクマ、目立つニキビ跡など、特定の悩みを効果的に隠すには、BBクリームをただ重ねるのではなく、少しの工夫が必要です。
- 青ひげ・クマのカバー:
これらの「青み」を打ち消すには、色彩理論における補色の関係にある「オレンジ系」のコントロールカラーやコンシーラーを先に薄く仕込むのが極めて効果的です。オレンジを青みが気になる部分に指でトントンと薄くなじませた上から、BBクリームを優しく叩き込むように重ねると、驚くほど青みが目立たなくなります。 - ニキビ跡・シミのカバー:
BBクリームを顔全体に塗り終えた後、カバーしたい部分より一回り大きくコンシーラーを乗せます。そして、コンシーラーと肌との境目を、薬指でトントンと優しく叩き込むようにしてぼかすと、厚塗り感なく、ピンポイントで悩みを隠すことができます。
このように、BBクリームをただ塗るだけでなく、自分に合った色選びや悩み別の一手間を加えることで、まるで素肌がきれいであるかのような、より自然で完成度の高いベースメイクが可能になります。
応用編のメンズメイクの順番とQ&A
- ベースメイクの次は目元のメイク
- アイシャドウで自然な陰影をプラス
- 気持ち悪いと思われないコツ
- 白いカスがポロポロと出てくるのはなぜ?
- 総括:正しいメンズメイクの順番
ベースメイクの次は目元のメイク
清潔感のあるベースメイクが完成し、肌というキャンバスが完璧に整ったら、次は顔の印象を決定づける目元のメイクに進みましょう。メンズメイクにおける目元のメイクは、派手な色を加えることではなく、主に「眉(アイブロウ)」を整えることを指します。
眉は「顔の額縁」とも言われるほど重要なパーツであり、その形や濃さを少し整えるだけで、顔全体が引き締まり、意思の強さや知性、そして一気に垢抜けた洗練された印象を与えることができます。
眉メイクは、BBクリームやフェイスパウダーといったベースメイクが全て終わった後に行うのが正しい順番です。なぜなら、ベースメイクの前に眉を描いてしまうと、後から塗るファンデーションの粉などが付着して色が濁ったり、パフやスポンジが触れてせっかく描いた眉尻が消えてしまったりするからです。
眉メイクの基本的な流れ
- 毛流れを整える:メイクを始める前に、まずスクリューブラシ(眉用の小さなブラシ)で眉毛全体の毛流れを整えます。眉頭は下から上へ、中間から眉尻へは毛流れに沿ってとかすことで、自分の眉の形や足りない部分が明確になります。
- 形を描き足す:アイブロウペンシルを使い、眉山の下側など、眉毛が薄い部分や足りない部分を、まるで自眉を1本1本植えるような感覚で描き足していきます。塗り絵のようにベタッと塗りつぶさないのが自然に見せるコツです。
- 全体をぼかす:より自然な仕上がりを目指すなら、アイブロウパウダーを使います。濃い色と薄い色を混ぜて自分の眉色に調整し、眉全体にふんわりと色を乗せます。最後に再びスクリューブラシで全体をぼかすと、描いた部分と自眉がなじみ、立体感のある眉が完成します。
初心者のうちは、ペンシルで眉尻の形を整えたり、少し薄い部分を描き足したりするだけでも十分です。眉を整えるだけで清潔感が格段にアップし、自信に満ちた表情を演出できるため、ぜひベースメイクとセットで取り入れてみてください。
アイシャドウで自然な陰影をプラス
アイブロウメイクにも慣れ、さらに目元の印象を深めたい、あるいはさりげなく個性を演出したいという上級者の方は、アイシャドウに挑戦してみましょう。ここで重要なのは、女性のメイクのように鮮やかな色を乗せて華やかさを出すのが目的ではない、という点です。メンズメイクにおけるアイシャドウの役割は、あくまでバレない程度に自然な陰影をつけ、目元に深みと立体感を出すことにあります。
アイシャドウを効果的に使うことで、目がぱっちりと大きく見えたり、彫りが深く精悍に見えたり、あるいはアンニュイで中性的な雰囲気を演出したりと、なりたいイメージに近づける効果が期待できます。
アイシャドウの選び方と使い方
初心者が選ぶべきは、ギラギラとしたラメやパールが一切入っていないマットな質感のブラウン系のアイシャドウパレットです。肌の色に近いブラウンは悪目立ちしにくく、まるで元々の骨格であるかのような自然な影を演出するのに最適です。ベージュからダークブラウンまで、複数の色が入ったパレットを一つ持っておくと、濃淡を調整しやすく便利です。
使い方は非常にシンプルです。
- パレットの中間色(明るすぎず暗すぎないブラウン)を指やチップに少量取ります。
- 上まぶたのキワ(まつ毛の生え際)に沿って、軽く色を乗せます。一重や奥二重の方は、目を開けた時に少し見えるくらいの幅に入れるのがおすすめです。
- 塗った部分と塗っていない部分の境目が分からなくなるように、何もついていない指やブラシで優しくぼかします。
ここでのポイントは「色を塗る」というより「影を足す」という意識を持つことです。本当にごく僅かな量で十分なので、物足りないかな?と感じるくらいでやめておくのが、周囲にバレずに自然に仕上げる最大のコツですよ。
このテクニックを使えば、メイクしているとは気づかれずに目力をアップさせることができます。いつもと少しだけ印象を変えたい特別な日や、オンライン会議で画面映りを良くしたい時などに試してみてはいかがでしょうか。
気持ち悪いと思われないコツ
メンズメイクに興味はあるものの、「周囲、特に女性から気持ち悪いと思われたらどうしよう」という不安から、なかなか一歩を踏出せない方も少なくありません。しかし、結論から言うと、清潔感を向上させることを目的とした、TPOに合わせた適切なメンズメイクは、むしろ好印象を与えるケースがほとんどです。
実際に、近年の市場調査では男性の美容意識の高まりがデータとして示されており、メンズメイク市場も拡大を続けています。これは、男性が自身の外見をケアすることが、社会的に広く受け入れられつつある証拠と言えるでしょう。
では、どのようなメイクが「気持ち悪い」と思われてしまうのでしょうか。そこにはいくつかの共通点があります。これを避けることが、自然で好感度の高いメンズメイクを成功させる絶対的なコツです。
これはNG!避けるべきメイクのポイント
- 厚塗り感・白浮き:明らかに「ファンデーションを塗っている」と分かる不自然なベースメイクは、清潔感を損なう最大の原因です。BBクリームはあくまで少量を薄く均一に伸ばし、自分の肌色に完璧に合ったものを選びましょう。
- 過度に整えられた眉:細すぎたり、カクカクと角度をつけすぎたり、マジックで塗りつぶしたような濃すぎる眉は、威圧感や不自然さを与えてしまいます。あくまで自分の眉毛の形を活かし、足りない部分を補う程度に留めるのが鉄則です。
- 不自然な色使い:メンズメイクの基本は、あくまでナチュラルです。ビジネスシーンなどで、カラーアイシャドウや血色の良すぎる濃い色のリップなど、色を過度に主張するメイクは、TPOをわきまえないと判断される可能性があるため、避けた方が無難でしょう。
要するに、「メイクによって別人になる」のではなく、「バレないように、いかに素肌や元々のパーツをより良く見せるか」が重要になります。身だしなみの一環として、肌荒れや青ひげといったコンプレックスをさりげなくカバーし、清潔感をプラスするという意識を持つことが、成功への何よりの近道です。
白いカスがポロポロと出てくるのはなぜ?
朝、スキンケアを丁寧に行い、その後に下地やBBクリームを塗った瞬間、まるで消しゴムのカスのようなものがポロポロと出てきてしまい、台無しになった経験はありませんか。この厄介な現象は、通称「モロモロ」と呼ばれ、主にスキンケア製品とベースメイク製品の相性(配合成分の化学反応)が原因で起こります。
多くのジェル状のスキンケア製品や化粧下地には、肌の質感を滑らかに見せたり、製品にとろみを与えたりする目的で「カルボマー」や「ジメチコン」といった水溶性のゲル化剤やシリコン系のポリマーが配合されています。これらの成分が、後から塗る製品の成分や、肌表面の皮脂・塩分(汗)と混ざり合うことで、成分同士がくっつき、ダマになって剥がれ落ちてしまうのです。
モロモロを防ぐための具体的な対策
この現象は、少しの工夫で防ぐことができます。もしモロモロに悩んでいるなら、以下の対策を試してみてください。
モロモロを防ぐための4つのステップ
- スキンケアをしっかりなじませる:最も重要で効果的な対策です。化粧水や乳液を塗った後、すぐに次のステップに進むのではなく、両手で顔を包み込むように優しくハンドプレスし、成分が角質層に浸透するのを待ちましょう。肌の表面がサラッとするまで、少なくとも3~5分ほど時間を置くのが理想です。
- 摩擦を徹底的に避ける:BBクリームなどを塗る際に、ゴシゴシと強く擦りつけるような塗り方は、モロモロを誘発する最大の原因です。指の腹で優しく一方向に伸ばしたり、スポンジで軽くスタンプを押すように叩き込んだりするなど、肌への摩擦を最小限に抑えましょう。
- 使用量を減らす:スキンケア製品もベースメイク製品も、一度にたくさん塗りすぎると成分が飽和状態になり、モロモ…
…ロが出やすくなります。製品に記載されている推奨量を守り、薄く均一な膜を作ることを意識してください。
- 製品の組み合わせを変える:これらの対策をしても改善しない場合は、残念ながら使っている製品同士の相性が根本的に良くないのかもしれません。スキンケアかベースメイクのどちらかを、ポリマーの配合が少ないものや、同じブランドのラインで揃えてみることで、劇的に解決することがあります。
せっかく時間をかけて行うメイクが、朝の段階で台無しにならないよう、これらの対策を一つずつ丁寧に試してみてください。
総括:正しいメンズメイクの順番
最後に、この記事で解説したメンズメイクの順番と、自然で清潔感のある仕上がりを実現するための重要なポイントをリスト形式で総括します。このチェックリストを意識することで、初心者でも自信を持って日々のメイクに取り組めるようになるはずです。
- メンズメイクの基本はスキンケア、ベースメイク、ポイントメイクの3ステップで構成される
- 初心者はまずスキンケア、BBクリーム、アイブロウ、クレンジングの最低限アイテムから始める
- 全てのメイクの土台であり最も重要な工程は洗顔と化粧水・乳液による保湿である
- スキンケアが肌に完全になじむまで数分待つことがメイク崩れを防ぐコツ
- BBクリームはパール粒大を手に取り、顔の5点に置いてから伸ばすとムラになりにくい
- 顔の中心から外側に向かって薄く伸ばすことで自然な立体感が生まれる
- BBクリームの厚塗りは清潔感を損なう最大の原因なので絶対に避ける
- 色選びは手の甲ではなく顔と首の境目であるフェイスラインの色に合わせる
- 頑固な青ひげやクマには補色であるオレンジ系のコンシーラーを先に仕込むと効果的
- 眉メイクはベースメイクが全て完了してから行うのが正しい順番
- 眉は塗りつぶさず自眉を活かし足りない部分を1本ずつ描き足す意識を持つ
- アイシャドウはラメなしのマットなブラウン系で自然な影を作るのが基本
- 気持ち悪いと思われないコツはやりすぎず清潔感とナチュラルさを追求すること
- 白いカスが出るモロモロ現象は成分の相性と摩擦が主な原因
- メイクをした日は肌トラブルを防ぐため必ず専用のクレンジング料で丁寧に落とすこと